SIRIO
シリオ
自然体の椅子

シリオとは
シリオは、ボディワーカー、藤本靖氏の著書
「疲れない身体をいっきに手に入れる本」講談社刊、
第二章「長時間椅子に座っても疲れない方法」から
(人の両足とお尻の三点で身体を支えて座ると楽になる)
を参考にして設計、制作したものです。
藤本靖氏の身体理論を実際に体感できる椅子に作り替えるにはどうしたらよいか?
制作へのアプローチとして、まず従来からある人間工学に基づいた設計を
行いましたが、人間工学では椅子に座る際「人の両足で身体を支える」
という発想がない為、設計を進めることができませんでした。
そこで、改めて基本設計から見直し、試行錯誤を重ね、一脚の椅子が完成しました。
その椅子に腰掛け、座骨の位置を合わせ膝を少しずつ下げていくと、
自然に背筋が伸び、肩の力も抜け楽な体勢になりました。
私は、これを座位における自然体と考えます。
シリオの生みの親である藤本靖氏に心より感謝申し上げます。
椅子工房・之 中根和広
※シリオの名前は、身体と繋がるシッポのような椅子、という意味を込めて
「尻尾(シリオ)」と名付けました。

藤本靖氏と共に

「疲れない身体をいっきに手にいれる本」藤本靖氏著 講談社+α文庫
この本で、藤本靖氏は心と身体の健康という重いテーマを「具体的なスキルの問題」として捉え、体のセンサーの使い方を色々な方法で、分かりやすく解説されています。
性格、思想、性別、年齢などにとらわれず誰でもすぐに試すことができ、即効性の あるものばかりです。
疲れやすい現代人の虎の巻、私の座右の書です。
ローテク
ハイテクが、もてはやされる現代。
椅子の世界も高機能ワークチェアが市場を賑わしています。
シリオは、座と脚だけで構成されたスツールです。
長い年月を経て育った木材を使用し、人の手(木材加工技術)によって一脚一脚、仕上げたものです。
スタンダードな手法ですが、自然体の椅子、シリオの制作には
必要不可欠なのです。
用と美
シリオは、あらゆる生活空間での使用を想定して設計しました。
使い心地良く、美しい物になれ、と、願いを込めて。
・座面をお尻、座骨、太ももの形に合わせ深く削り、太ももから膝までのラインを
前傾させ足裏への重心移動を楽にしました。
・軽量(2kg~2.5kg)コンパクト
・座面の後方裏側に手がかりを付け、移動、持ち運びを楽にしました。
・構造強度に無理を無くし、自然なデザインを心掛けました。
・木材の無駄な部位を極力削り、軽量化すると共に繊細な美しさを造形に求めました。
副作用(福作用)
ヘッディング 1
シリオは、姿勢の自然体を求めて設計、制作したもので、具体的な効用を求めて設計、製作したものではありませんが、使い手の方から、使用感などのいろいろな声を頂いています。
・身体と繋がる義足のような椅子
・腰痛、肩こり等、身体の不調がやわらいだ
・骨盤や背骨の歪みが自然に矯正されている
・集中力が高まり、デスクワークの効率が上がった
・椅子から立ち上がるのが楽、立ち上がった後の姿勢が良くなった
・発声が劇的に良くなった
等
